変なオープニング第二回目は、1...g6 2...Bb7 3...c5を用いたオープニング群の紹介。
1...g6というと、1.e4 g6のModern Defenceが代表例。特に下に挙げる...a6のバリエーションは、ドローよりも勝つか負けるかの戦いになりやすい激しい展開が続くオープニング(らしい)。黒の勝率も高い。 一時モダンディフェンスをレパートリーに加えようかと思っていたため少し調べていた過程でいくつか興味深いオープニングを発見した。 そこで今回は、Pterodactyl Defence、Dzindzi Indianを紹介したいと思う。
Pterodactyl Defence、Dzindzi Indian、いずれも、1...g6 2...Bg7 3...c5を用いているという点に共通点がある。ちなみに、ほとんど全てのオープニングに対して、1...g6 2...Bg7 3...c5のセットアップを用いるシステムは、Sniperと称されるようだ。ただ、Modern DefenceでいけるところをあえてSniperで戦うかどうかは各人の好みになるだろう。そこで、今回は、Sniperは紹介しない。興味がある人は、Sniperを扱った本がEVERYMAN CHESSから出ているので参照してほしい。
いずれのオープニングも勝率は非常に高い。具体的には、レーティング2150以上のプレイヤーの残したゲームにおける勝率は「白勝:ドロー:黒勝」で表すと・・・
Pterodactyl Defence : 28% : 45% : 27%
→1.e4 g6 2.d4 Bg7 3.Nf3 c5 4.Nf3 Qa5+の時点での勝率
Dzindzi Indian : 31% : 27% : 42% (!!!)
→1.d4 g6 2.dc4 Bg7 3.Nc3 c5 4.d5 Bxc3+の時点での勝率。
となる。もちろんこれらのオープニングが特に優れているから勝率が高いというよりも、白が準備不足だったというのが勝率の高さの最大の理由だとは思う。
しかし、少なくとも前回のSt.Georges Defenceに比べればサプライズウェポンとしての価値は大きいだろう。まだあまり分析されていないようなので(知らないだけかもしれないが・・・)、自己研究の余地もありそうなオープニングである。サプライズウェポンとして是非。 (ただ難点として、いずれのオープニングも、1.e4 2.d4 3.e4(or 1.d4 2.e4 3.c4)、そしてc5が来たらd5としたら避けられてしまう・・・)
まずは前提としてModern Defence.
1...g6というと、1.e4 g6のModern Defenceが代表例。特に下に挙げる...a6のバリエーションは、ドローよりも勝つか負けるかの戦いになりやすい激しい展開が続くオープニング(らしい)。黒の勝率も高い。 一時モダンディフェンスをレパートリーに加えようかと思っていたため少し調べていた過程でいくつか興味深いオープニングを発見した。 そこで今回は、Pterodactyl Defence、Dzindzi Indianを紹介したいと思う。
Pterodactyl Defence、Dzindzi Indian、いずれも、1...g6 2...Bg7 3...c5を用いているという点に共通点がある。ちなみに、ほとんど全てのオープニングに対して、1...g6 2...Bg7 3...c5のセットアップを用いるシステムは、Sniperと称されるようだ。ただ、Modern DefenceでいけるところをあえてSniperで戦うかどうかは各人の好みになるだろう。そこで、今回は、Sniperは紹介しない。興味がある人は、Sniperを扱った本がEVERYMAN CHESSから出ているので参照してほしい。
いずれのオープニングも勝率は非常に高い。具体的には、レーティング2150以上のプレイヤーの残したゲームにおける勝率は「白勝:ドロー:黒勝」で表すと・・・
Pterodactyl Defence : 28% : 45% : 27%
→1.e4 g6 2.d4 Bg7 3.Nf3 c5 4.Nf3 Qa5+の時点での勝率
Dzindzi Indian : 31% : 27% : 42% (!!!)
→1.d4 g6 2.dc4 Bg7 3.Nc3 c5 4.d5 Bxc3+の時点での勝率。
となる。もちろんこれらのオープニングが特に優れているから勝率が高いというよりも、白が準備不足だったというのが勝率の高さの最大の理由だとは思う。
しかし、少なくとも前回のSt.Georges Defenceに比べればサプライズウェポンとしての価値は大きいだろう。まだあまり分析されていないようなので(知らないだけかもしれないが・・・)、自己研究の余地もありそうなオープニングである。サプライズウェポンとして是非。 (ただ難点として、いずれのオープニングも、1.e4 2.d4 3.e4(or 1.d4 2.e4 3.c4)、そしてc5が来たらd5としたら避けられてしまう・・・)
まずは前提としてModern Defence.
1.Modern Defence
ゲーム例
ただ、Modern Defenceを使った場合、白がc4とするとModern Defenceが使えない。通常は、King's Indian Defenceに移行する。Averbach Variationに移行することもある。
2.白がc4とした場合
もちろん、King's Indianを使えるならばこれで良いだろうし、Averbach Variationでも良いというならばこれでも良いだろう。 ただ、King's Indianは覚える労力が大変そうなので嫌だ、Averbachの他にも代替策がないのかと探していたら、面白いものが出てきた。
第一は、Pterodactyl Defence.
3.Pterodactyl Defence
ゲーム例。 Move orderがModern Defenceの典型例と異なるが、もちろん、1.e4 g6からでも同じポジションに到達する。
第二に、Dzinzhi Indian。 このディフェンスは、e4-d4ではなく、d4-c4のセットアップに1...g6 2...Bb7 3...c5としたらどうなるのかと調べていたときに発見した。
4.Dzindzi Indian
ゲーム例。つい最近のスーパーGM(レーティング2,700以上)の棋譜。
5.参考資料
簡易にではあるが、Chess.comでFM Eric SchillerがPterodactyl Defenceについて記事として扱っている。興味のある人は参照してほしい。
Pterodactyl vs. Grandmasters
Pterodactyl: Unpin Variation with 5.Bd2
Take flight with the Pterodactyl
また、最近同FMがPterodactyl Defenceについての本も出版した(未読)。
Fly the Pterodactyl
Dzindzi Indianについては、GM Ron W Henleyが二冊本を出している(未読)。
Crushing White: The DZINDZI INDIAN!: An Easy To Learn Chess Opening & Strategy
Crushing White: The DZINDZI INDIAN! An Easy to Learn Chess Opening & Strategy Volume 2
Dzindzi Indianの産みの親のGM Roman DzindzichashviliによるDVDレッスンもある。
Roman's Lab: Vol 76: Beating 1.d4 with the Aggressive Dzindzi-Indian Defense, Part 1
Roman's Lab: Vol 77: Beating 1.d4 White Avoids Playing Against Dzindzi-Indian Defense, Part 2
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