2013年6月1日土曜日

チェスが上手くなるには・・・1.初中級者と上級者の最大の差

 1年間ブログを書いていなかったので、いくらか書きたいことが溜まっている。

 まずは、上達するためにはどうすればいいかというテーマ。自分よりも遥かに上手いプレイヤーがブログを書いている中で、こういうテーマについて書いたとしても需要があるかはわからない。 しかし、初級者から中級者あたりの上達についてまとまった形で述べたものが少ないため、特に初級者の人には参考になる「かも」しれない。 もっとも、私自身ネットでしかチェスの経験もなく、大して強くもないポンコツプレイヤーなので話半分で読んでもらいたい。

チェスが上手くなるには・・・1.初中級者と上級者の最大の差

 chess.comのStandard15m10sのゲームで、レーティング1450ぐらいから負けたゲームについては見直しと一言メモのようなものを残すようにしていた。 一般的に、自分のゲームの見直しが一番勉強になると言われているのでそれに従った結果なのだが、それなりに収穫はあった。

 結果的に50試合程度の見直しとメモを残した(最近は面倒なのでしていない)。実際にやってみると、自分のゲームの見直しというのは、ミスを抽出して自分の陥りやすいミスを一般化し、それを修正する作業なのだとわかる。というのも、残したメモを見ると多くが重複しており、それが何度も繰り返されているからだ。実際、それらの類型的なミスを修正しようと意識するとレーティングは一気に上がった。

 ミスで最も多かったのは、駒損の「見落とし」だった。 上級者と初中級者の最大の違いは、タクティクスの読みの深さでも、ストラテジーの知識の豊かさでも、エンドゲームの知識でも、ましてやオープニングの知識でもないということに改めて気づいた。単純に初中級者は見落としミスが多くそれゆえに負ける。SoltisのWhat It Takes to become a chess master(チェスマスターになるためには何が必要か) に、レーティング1900に達するためにはブランダーをしなくなることにより達成できると書かれているが、まんざら嘘ではないのだろう。

 そう考えると、やはり、初中級者が上手くなろうとしたら、ミスを減らす努力をすることが最も効果的ということになる。 (なお、ここでいう初・中・上級者という言葉は、大体、chess.com Standardで、~1300、1300~1900、1900~ぐらいのイメージで使っている。)

 ミスといっても様々な種類がある。相手の8手のコンビネーションが読めなかったからクイーンを落としたというものもあれば、1手のナイト・フォークに気づかなかったというものもある。単に駒が浮いて(en prise)いることを気づかず「タダ取り」されてしまうこともある。 あるいは、駒損をしなくとも、キング周りのポーンの形が壊される手を打ってしまったというようなものもある。

 もっとも、初中級者の段階で一番重要なのは、これらのミスの中でも、「タダ取り」、「一手のタクティクス」を決められないことだ。 あまりにもレベルが低い話のようだが、少なくともレーティング1700ぐらいまでこれは変わらない(ここでの「レーティング」はchess.com Standardのこと)。 おそらく1800でも変わらないのではないかと思う。レーティングが1200~1400ぐらいのときには、1600以上になったら、そういうレベルの低い話から解放されるのだと思っていたが、そんなことはなかった。 若干インフレ気味だが、現在chess.comのレーティングが1700あたりをさまよっているが、ほとんどのゲームの勝敗がそういうしょうもないミスで決まる。

 本で得られるような知識をいくら詰め込めもうとも、こういったミスを減らすことができなかったら上達できない。いくらバッドビショップが…とか、ポーンストラクチャーが…なんて考えたところで、タダ取り・一手のタクティクスが決められまくっているようでは、まさに下手の考え休むに似たりとなってしまう。

 では、具体的にどうすればミスを減らせるのか。これについては次回以降の記事で扱いたい。

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